臨床試験について 

 

 

試験結果の信頼性を証明するためには統計学的に一定以上の症例数が必要です。

しかしこの領域ではもともとの罹患者数が少なく国内で必要な例数が集まるまで数年の年月が必要となってしまいます。また罹患数が少ないため、莫大な新薬開発費がかかる企業治験を期待することも難しいのです。

 

そこでこのような小児がん領域や 希少がん領域では 国際共同という形でグローバルな臨床試験に参画することが必須となって来ています。しかし人種差によるレスポンスの違いの可能性も念頭に置かねばならず 新規治療法立案に大変苦労されています。

 

臨床試験はエントリ-するための病態や病期などの条件(選択基準)が細かく定められています。

該当するかしないかは率直に主治医にお尋ねになられることをお勧めします。 

 

もっと詳しく臨床試験というものを学びたい方は以下のサイトが あります。

 独立行政法人国立がん研究センター がん対策情報センターがん情報サービス 臨床試験(治験)

   http://ganjoho.jp/public/dia_tre/clinical_trial/index.html

 

日本で進行中の肉腫に関する臨床試験情報を俯瞰できるよう JSTAR のWEBサイトでアップデートされています

 

 


 骨肉腫に対する臨床試験

*骨肉腫術後補助化学療法におけるIfosfamide併用の効果に関するランダム化比較試験(JCOG0905/OS-MAP+IF-P

*難治性小児固形腫瘍患者を対象としたがんペプチドカクテルワクチン療法の第Ⅰ相臨床試験

 *HLA-A24拘束性PBFペプチドおよびアジュバントを用いた骨肉腫患者への免疫療法

 *HLA-A2拘束性PBFペプチドおよびアジュバントを用いた骨肉腫患者への免  

          *進行・再発骨肉腫患者を対象としたTAS-115の第III相試験

                       2020年 7月開始→一旦中断(安全性及び薬物動態データに課題を認めたため)    

悪性固形腫瘍に対する臨床試験

   *小児・AYA悪性固形腫瘍に対するEZH1/2阻害薬DS-3201b 

    の第Ⅰ相試験(医師主導治験)

悪性軟部肉腫に対する臨床試験

   *再発・再燃、又は難治性の滑膜肉腫を有する小児

    および若年成人患者を対象に、ラムシルマブを

    評価する無作為化非盲検第Ⅰ/Ⅱ相試験

   *再発・再燃、又は難治性の線維形成性小円形細胞腫瘍  

    を有する小児および若年成人患者を対象に、

    ラムシルマブを評価する無作為化非盲検第Ⅰ/Ⅱ相試験

その外

   *NTRK遺伝子変異を有する進行性固形腫瘍などを有する 

    小児患者を対象とした経口TRK阻害剤LOXO 101の

    第Ⅱ相試験